オウムも遠くになりにけり

私は40代なのだけれど、1990年代に、リアルタイムでオウム真理教が社会の一部を破壊し、甚大な被害を与える様を見ていた。

また、かつては統一教会による霊感商法も有名で、取り込まれたり、大金を巻き上げられたりして、人生を台無しにされてしまった人たちの話もよく耳にした。
なのでカルト宗教に対する警戒心が強い。

これは同世代の人なら、ある程度共通する感覚なのではないかと思う。

しかしこちらの記事にあるように、今ではカルト宗教に対する警戒心が薄い人たちが増加しているようだ。

hokke-ookami.hatenablog.com

若い世代の人たちにとっては、オウムや統一教会の話は遠い昔話のようなもので、切迫した危険性が感じられるものではないのかもしれない。

そうなってくると、今後はカルト宗教の問題が再燃する可能性もありそうだ。
警戒心が薄れれば、カルト宗教が人々につけこむ隙が、それだけ増大することにもなるので。

いまだに安倍元首相が統一教会と関わりを持っているようでもあるし。

www.jcp.or.jp

安倍氏はいわゆるネトウヨ層との親和性が高いことで知られているが、その界隈にカルト宗教の影響が及ぶ、あるいはすでに及んでいることもありえそうだけれど、そのあたりはどうなっているのだろう。
(まあ、そもそもネトウヨ自体が一種のカルトなんだけど)

この問題は今後も、継続的にアンテナをはって観察していくことにしよう。

こちらは去年の記事だけれど、統一教会は名前を隠してセミナーを開き、信者の獲得を狙っているらしい。

www.kanaloco.jp

なのでやはりカルト宗教の脅威は、いまだ日本でなくなってはいないのだということがわかる。

 

はてブもカルト化が進行し、いよいよ本格的に終わりっぽい

もともとはてブでは、政治的に左よりすぎる人や、右よりすぎる感じの人が目についていた。
偏った人が増えていくと、そのコミュニティからは人が離れていく。
常識を備えた一般的な感覚の持ち主は、偏った人たちと同席することを嫌うからだ。

はてなのIRを見ると、UB(ユニークブラウザ数)の減少が顕著になっていて、ユーザー離れが起きていることが明らかになっている。
ユーザー離れが起きると、偏った人たちばかりが後に残るようになり、そのコミュニティはじわじわとカルト化していく。

ここ述べるカルトとは、偏った考えに取りつかれ、異論を受け入れられなくなっている人たちのことを指している。

最近は政治的なカルトに加えて、オタクカルトとでも呼ぶべきものが目につくようになってきた。
具体的には、二次元の性的な表現を偏愛し、それが公的な場に出てくることを批判するフェミニストに対し、攻撃的な姿勢を持った人たちだ。

100〜200程度のブックマーク数の記事に、そういった人たちの姿がよく見受けられるので、総数としてはそこまで多くないのだろう。
けれども、いまのはてブは過疎化が進行しているので、そのくらいの塊でもかなり目立つようになっている。

そうなってくると、カルトと相容れない人はますます離れていき、カルト集団だけが後に残る、という構造が強化されていく。

はてブに限らず、FacebookTwitterでも「いいね」やフォロー機能があることによって、同質の人間が集いやすい構造が存在している。
このため、ネットのコミュニティ上では、カルトが形成されやすいという問題があることは、すでに多くの人が認識しているだろう。

はてブFacebookTwitterと比較すると、はるかに小規模なサービスなので、サービス自体のカルト化が進行しやすく、今のような状況に陥るのは時間の問題だったのだと思われる。

これまで長年使ってきたのでいささかの愛着はあるが、そろそろ別のサービスに移り、様々な記事にコメントするという趣味を継続していこうかと考えている。

総裁選というコンテンツを楽しんでしまった

自民党の総裁選が終了し、岸田氏が新しい総裁になることが決まった。
私は自民党員ではなく、投票できないので関心を持ってもあまり意味がないのだけれど、なんだかんだで関連報道をたくさん見てしまった。

勝利者が次の首相になる
自民党内の勢力争いの様相が次々とレポートされるので、コンテンツとして面白い

そういった要因によって、持続的に興味が発生したのだと思われる。

当初は一般から人気を獲得している河野氏が優勢。
安倍氏高市氏を押し、票を集めて分散化をはかり、岸田氏との決選投票に持ち込んで勝利しようとしている。
石破氏が河野氏を支援することにしたが、かえって議員票が離れていってしまう…。

そのような、自民党の内幕に関する情報が絶え間なく流れてくると、デッドヒートが繰り広げられるレースを観戦しているような気分になり、いつの間にかエンターテイメント感覚で楽しんでしまっていたのだ。

誰が浮かぶのか、誰が沈むのか、自分と直接の利害関係がないからこそ、傍目から眺めて、娯楽として消費してしまうことができる。
そういった側面が、総裁選にはあったように思う。

これによって自民党は、自分たちの動きに国民の耳目を引きつけ、新しい総裁の存在をアピールすることができる。
いつできたものなのかは知らないが、システムとしてはよくできていると感じた。

けれども、だからといって自民党を支持するようになるかというとそんなことはなく、看板は変わったものの、中身は変わらなさそうだという感想を持った。

岸田氏は森友問題を説明すると言ったものの、すぐに安倍氏から圧力を受けたようで、再調査はしないと述べ、引っ込めている。
この様子からして、格差の是正に取り組むと宣言しているものの、現状で格差の拡大をもたらしている、アベノミクス新自由主義)からの路線変更が本当にできるのかどうか、疑わしく感じている。
本当にできるのであれば、しばらく岸田氏に首相をやってもらいたいとも思うが、現時点では判断がつかない。

他に気になったのは、党員票の扱いだ。
最初の投票では議員票と党員票の総数は同等に扱われたのに、決選投票ではなぜか大きく票数に差がつけられている。
党員票は、最初は382票だったのが、決選投票では47票にしかならないのだ。
これでは党員になっても総裁の決定に十分に関与できるとは言えず、党員は党員であることのメリットを感じられないのではないだろうか。

河野氏の方が党員票の大半を獲得したものの、議員票の差で敗れたが、この仕組みは民意を軽視しているように見える。
これでは、党員たちが新しい総裁をもり立てていこうとする機運は生まれないだろう。
この結果はおそらく、近いうちに行われる衆議院選挙に、悪い意味で響くことになるのではないかと思われる。

オリンピックは大失敗だった

オリンピックは結局のところ、中止にならずに最後までやるようだ。

開催よって一部の人たちが一時的に盛り上がりはしたものの、終わってしまえばコロナが感染爆発している現実と向き合わなければならなくなる。

オリンピックなぞ、しょせんはたった2週間程度の祭りでしかない。

祭典に酔って一時の憂さ晴らしをしていた人たちほど、覚めた時に現実とのひどい落差に失望し、よりいっそう気落ちするのではないかと懸念される。

聞くところによると、アメリカのテレビ局が放映権に大枚をはたいたものの、視聴率がふるわず、広告主たちに補填をすることになってしまっているのだそうだ。

猛暑であるにも関わらず、夏に開催されたのは、その方がアメリカでの放送に都合がよいからだ、という推定がなされている。

アメリカはこの時期に大きなスポーツイベントがないので、オリンピックを放映するのにうってつけの時期なのだとか。

選手たちを苦しめてまでして夏に開催したのに、結局視聴率が取れなかったというのは、なんとも皮肉な話である。

ところで、オリンピックの評判が悪くなったことで、トヨタはオリンピック向けに用意したCMを取り下げている。

また、コカ・コーラ聖火リレーにかこつけて宣伝行為を行い、かなりの反感を買った。

私がTwitterでフォローしている人はコカ・コーラが大好きだったのだけど、この件以来、すっぱりと飲むのをやめたそうだ。

日本の組織委も無観客になったことで数百億円の収入を失っている。

つまるところ、経済的な面で見てもオリンピックは大失敗だったといえる。

そしてオリンピックを開催したことで、国民の気の緩みを招き、それが現在の感染爆発につながったことは、まず間違いないだろう。

定量的に実証しろと言われたら困難だが、もともと日本の感染対策は自粛ムードを演出することによって成り立つあやういものだったのに、オリンピックという祭典を開いて楽観ムードを醸成すれば、対策の効果が大きく薄れてしまうことは自明である。

そもそも、デルタ株が7月中旬から本格的に広まる可能性が高いことは、6月の時点で専門家から指摘されており、にも関わらずその一番大事な時期にオリンピックの開催を強行したのは、愚策であったとしか言いようがない。

そして実際に感染は大きく拡大し、連日過去最多を更新し、医療崩壊が避けられない状況にまで追い込まれている。

3兆円とも言われる巨額の費用を投じてオリンピックを開催し、あげくに多くの国民が生命の危機にさらされる自体を招いた。

これほどの悲惨で間抜けな話は、なかなかないだろう。

唯一得をするのは、巨額の放映権料をせしめるIOCで、彼らの利益のために、その他の者たちは、取り返しのつかない莫大な損失を負うことになったのである。

コロナワクチンの2回目を接種したけど、1回目よりも副反応が小さかった

7月20日ファイザーワクチンの2回目を摂取した。

1回目よりも2回目の方が副反応が強くなると聞いていたので、ちょっと心配だったが、結論から言うと、それほどたいしたことにならずにすんだ。

1回目は腕の痛みが3日ほど続いたのだけど、2回目は接種から2日目でほとんど副反応がなくなった。

1日目は腕がけっこう痛くなり、夕方になると微熱も出てきたので、あらかじめ用意しておいた解熱鎮痛剤を飲んだ。

それでだいぶ痛みが収まった。

薬の効果が切れたらまた痛みが出てくるかな、と思ったのだけど、今朝目が覚めてみると、ほとんど痛みはなく、熱も出ていなかった。

副反応は個人差が大きいようなので安易には言えないけれど、私の場合はそこまで警戒するほどのものでもなかったのかな、という結果になった。

ちなみに当方は40代なので、もっと若い人だとまた違うかもしれない。

2回目の接種から1週間ほどで効果が十分に出るそうなので、後は27日までコロナに感染しないように気をつけておけば、重症化するリスクはほとんどなくなりそうである。

コロナワクチンの1回目を接種してきた

6月28日に自治体からコロナワクチンの接種券が届き、その翌日にワクチンを接種してきた。

 

接種券は6月21日に発送されていたもので、1週間が経過して、ようやく私の手元に届いた。

なんでも、一度に50万人に郵送したそうで、このために届くまでに時間がかかったようだ。

 

近いうちに届く事は分かっていたので、あらかじめ予約できそうなところがないかとネットで調べておいた。

すると接種券さえあれば、年齢を問わず予約できるクリニックが見つかった。

 

こちらの予約サイトを確認してみたところ、翌日の19時30分からの枠に余裕があったので、すぐに予約を申し込んだ。

接種券が届いた翌日に摂取できることになるとは思っていなかったので、なんというか、気持ちの準備が追いつかなかった。

急に状況が進んだので、ほんとに打てるのかなと、ちょっと疑うような気分になってしまう。

 

翌日の夜に外出して、予約を入れたクリニックに向かう。

そのクリニックは最寄り駅のすぐ近くにあり、徒歩1分という距離だったので、行くのが楽だった。

入り口の前に職員らしき人がいて、「ワクチンの接種ですか?」と声をかけられたので、「そうです」と答えて中に入る。

 

私の他にもワクチンの接種に来た人が、7、8人くらいいて、中はやや混み合っていた。

受付で予診票と接種券を見せると、すぐに手続きが終わり、接種待ちの列に並ぶ。

それから5分くらいで私の番が来て、診察室の中に入った。

 

そこで医師に予診票を渡し、体調に問題がないか聞かれる。

大丈夫です、と返事をすると、すぐに看護師がワクチンを注射してくれた。

注射にはほとんど痛みはなく、ごくあっさりと終わる。

今まで打った注射の中で、1番痛くなかったと思う。

それから待合室で15分ほど待機して、特に問題はなかったので帰宅した。

待機時間を入れても30分もかからないくらいで、とてもスムーズだった。

 

その夜のうちは、特に痛み出すこともなかった。

翌朝になると、注射したあたりにじんわりとした痛みがあって、腕を持ち上げようとするとやや痛む。

それほどたいした痛みではなかったけれど、事前に鎮痛剤を用意してあったので、せっかくだからと思って飲んでおいた。

 

2日目になると、少し痛みが強くなったかな、と感じたけれど、生活に支障が出るほどではなかった。

また鎮痛剤を飲んでおく。

 

3日目には痛みはほとんどひいており、注射を打ったあたりを触ると少し痛みがある、と言う程度にまで収まった。

 

1回目の副反応はそれほど強くないと聞いていたけど、私の場合もたいした事はなかった。

 

と言うわけで1回目の接種が終わり、いくらかはコロナの感染・重症化が防げる状態に近づいた。

私が接種したのはファイザー製だったので、次は3週間後の7月20日に2回目を打つことになる。

 

日本でもデルタ株がどんどん広まっており、従来の株よりも感染力と入院率が2倍にもなっていると聞いているので、早めに打ててよかった。

このままいけば8月以降は、そこまでコロナに神経質にならなくてもすむ生活を送れるようになりそうだ。

ユーザーのはてな離れが起きているようだ

ここのところ、はてなのユーザーが減っているのでは、という記事をちらほら見かけるようになった。

直近ではこの記事がある。

orangestar.hatenadiary.jp


実際どうなのだろう

実際のところどうなのだろう、と思ってはてなのIRを見に行ってみた。

するとはてなの月間ユニークブラウザ数(以下「UB数」と表記)が、大きく減少していることがわかった。

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2018年の22,500万をピークに、2020年には14,000万まで下がってしまっている。

割合で言うと、約38%も減少していることになる。

 

参照元

hatenacorp.jp

※「第2四半期決算説明会資料21年7月期」の42ページに掲載されている。

 

登録ユーザー数は増えている

一方で、登録ユーザー数は右肩上がりになっている。

2017年は618万人だったのが、2020年には1,040万人にまで増えている。

にも関わらず、UB数が減少したのは、それだけ既存のユーザーがはてなにアクセスしなくなったことを表しているのだろう。

 

減るのもわかる気がする

UB数の内訳はわからないが、これだけ大幅に減少しているのなら、はてなブックマークはてなブログも、どちらも減少していると見るのが妥当だろう。

私ははてブのヘビーユーザーだけど、最近のはてブはコメントの質が微妙になっているし、話題が偏りがちだと感じている。

取り上げられるサイトも固定されがちで、はてブでないと見つけにくい記事はあまり見当たらない。

また、はてなブログも以前のような勢いはなく、競合サービスである note が人気になったこともあって、書く人と読む人が減っているのだと思われる。

 

減少のペースが止まらないと、過疎化が進行しそう

年別UB数と前年比

2018年 22,500万
2019年 19,600万(前年比 12.9%減)
2020年 14,000万(前年比 28.6%減)

上記のように、減少のペースは大きく加速している。

今年もこのペースが収まっていないと、ユーザーのはてな離れの傾向はさらに強まっていくだろう。

しかし運営はこれといった施策を打っていないので、歯止めをかけるのは難しそうだ。

また、長年続いたサービスであるだけに、ユーザーの高齢化がじわじわと進み、新規のユーザーが入ってきにくい空気が作られてしまっていることも考えられる。

これはあらゆるネットコミュニティに言えることなので、避けがたいことではある。

はてなのコミュニティも、そろそろ過疎化フェーズへ突入しつつあるのかもしれない。